一般社団法人 日本原子力学会 Atomic Energy Society of Japan

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【意見公告】74. 再処理施設の臨界安全管理における燃焼度クレジット適用手順:201*(AESJ-SC-F0**:201*)

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受付期間 : 2014年03月24日 〜 2014年05月23日ご意見の受付は終了しました。

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概要

この標準は,一般社団法人日本原子力学会が標準委員会原子燃料サイクル専門部会臨界安全管理分科会,同専門部会,同委員会での審議を経て制定したもので,“再処理施設の臨界安全管理における燃焼度クレジット適用手順”を規定した標準です。燃焼度クレジットを適用する臨界安全管理においては,燃料が燃焼していることを保証することによって,核分裂性物質の減少及び核分裂生成物の蓄積による使用済燃料の反応度低下を考慮するとともに,使用済燃料の冷却期間における核種組成の変化によって生じる反応度変化を考慮します。この適用によって,新燃料を想定する臨界安全管理に比較して,使用済燃料集合体が有する反応度の実態に合わせた施設及び設備の臨界安全管理を合理的に行うことができます。また,新燃料を想定する臨界安全管理を用いて既に設置されている施設及び設備に燃焼度クレジットを適用する場合には,従来よりも高い初期濃縮度の使用済燃料集合体を取り扱うことができます。初期濃縮度の増加は,使用済燃料集合体の発生量抑制等の利点があるため,初期濃縮度は今後も増加されると考えられます。初期濃縮度が増加される状況においては,新燃料と使用済燃料の反応度差が大きくなるため,燃焼度クレジットの適用は,一層効果的になります。国外においては,特に,輸送及び貯蔵分野に対する燃焼度クレジットの適用が検討されていますが,その適用は,2段階に分けて進められています。第1段階は,燃焼による235Uの減少,239Puの生成等のアクチニド核種の変化のみを考慮し,核分裂生成物の中性子吸収効果は,安全側の扱いとして考慮しない燃焼度クレジットです。この段階の施設及び設備への適用は,国際的に広く進んでいます。我が国においても,六ヶ所再処理施設にこの段階の燃焼度クレジットが適用されています。第2段階は,アクチニド核種の変化に加えて,燃焼によって生成及び蓄積される核分裂生成物の中性子吸収効果を考慮する燃焼度クレジットです。この段階の施設及び設備への適用は,国外においてもまだ一般的には進んでいませんが,核分裂生成物の蓄積量及び反応断面積の精度評価について,国際的に継続的な研究が進められています。このような成果を反映して米国においては,核分裂生成物を考慮する燃焼度クレジットの適用が,使用済燃料の輸送及び貯蔵キャスクを対象に2012年9月に認められています。詳細は,解説の“2世界各国の燃焼度クレジット適用状況”に示しますが,このような状況を背景にして,第2段階の燃焼度クレジットについても,広く施設及び設備への適用が進むと考えられます。以上の燃焼度クレジットに関わる国内外の状況を考慮すると,燃焼度クレジットに関わる標準を制定し,臨界安全管理の手順を明確に示すことは,重要と考えます。これまで一般社団法人日本原子力学会は,40件以上の標準を制定していますが,その多くは,原子炉又は放射性廃棄物分野についての標準でした。しかしながら,再処理施設を対象にした標準も,他の分野の標準と同様に整備していく必要があると考えます。核燃料物質を取り扱う施設全般を対象にした臨界安全管理に関わる標準は,“臨界安全管理の基本事項:2004”として制定されていますが,燃焼度クレジットに関する具体的な規定は,含まれていません。このため,再処理施設において,燃焼度クレジットの適用対象となる使用済燃料貯蔵施設及び溶解槽の臨界安全管理に関わるこの標準を制定することによって,これら施設及び設備の設計,管理及び運転・保守に関わる者に対して具体的な手順を明確にして,臨界の防止に役立てることを目的にしています。なお,この標準では,新燃料を想定する臨界安全管理の具体的手順は,既に十分浸透していることから,燃焼度クレジットを適用することによって追加される手順,すなわち設計における燃焼燃料の核種組成の設定等に関わる手順,及び運転管理における使用済燃料の燃焼度の確認等に関わる手順に焦点を当てて要求事項を規定しています。現在公開しておりません。ご意見はいただいておりません。

標準案の閲覧

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