ご意見の受付
受付期間 : 2002年08月01日 〜 2002年09月30日ご意見の受付は終了しました。
ご意見と対応
1名の方から2件(旧HP参照)ご意見をいただきました。
概要
軽水炉の炉心は,燃料健全性を確保するために,原子炉施設の寿命期間中に1回以上発生する可能性があると考えられる事象,いわゆる"運転時の異常な過渡変化"においても,燃料集合体内で沸騰遷移を起こさず,熱伝達の低下による燃料被覆管温度の過大な上昇を回避する設計としています。しかしながら,沸騰水型原子力発電プラント(BWR)の運転時の異常な過渡変化では,事象発生後ごく短時間で原子炉スクラムに至るものや原子炉冷却材中のボイド率の増加によって原子炉出力が抑制される事象があり,近年の研究によって燃料集合体内で一時的に沸騰遷移に至っても,燃料被覆管温度の上昇は小さく,燃料健全性を脅かすものにはならないという知見が蓄積されるとともに,沸騰遷移後の燃料被覆管温度を適切に評価する手法も開発されています。この標準は,これまでに得られた上記のような知見に基づき,BWRにおいて過渡的な沸騰遷移が発生する事象の燃料健全性,及び過渡的な沸騰遷移を経験した燃料集合体の再使用の可否を評価するためのものです。この標準を適用することによって,過渡的な沸騰遷移が発生する事象の燃料健全性を合理的に判断できるだけでなく,万一,燃料集合体内で沸騰遷移に至るような事象が発生した場合においても,燃料集合体の再使用の判断が可能となり,燃料設計及び運転の裕度が合理的に拡大されることが期待されます。主な内容は以下の通りです。適用範囲,定義,判断基準,沸騰遷移後の燃料被覆管温度の評価,附属書(沸騰遷移後の燃料被覆管温度の評価,サブチャンネル解析による沸騰遷移後の液膜進展挙動評価,本基準を安全評価に適用する場合の考え方と適用例),解説現在公開しておりません。1名の方から4件のご意見を頂きました(PDF119KB)