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【意見公告】136. 使用済燃料中間貯蔵施設用金属キャスクの安全設計及び検査基準:20XX

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概要

 原子力発電所の使用済燃料に対する我が国の基本方針は,リサイクルによるプルトニウム及び回収ウランの再利用にあります。原子燃料サイクルにおける中間貯蔵は,再処理施設の操業に柔軟に対応するための手段と考えられています。1999年6月には原子炉等規制法が改正され,使用済燃料の貯蔵の事業が追加されました。また,民間事業者は2010年までに使用済燃料中間貯蔵施設を操業開始するという目標を掲げ準備を進めていました。このような状況を踏まえて日本原子力学会では,2002年6月に中間貯蔵用金属キャスクに関する標準を制定しました。その後,2002年10月に,原子力安全委員会は新たに金属キャスクによる中間貯蔵のための安全審査指針を策定し,これを受けて日本原子力学会では,2004年1月にこの標準を改定しました。また,2006年4月には,原子力安全・保安院が使用済燃料貯蔵施設に係る技術要件を改定し,これを受けて日本原子力学会では,2008年5月にこの標準を再度改定しました。さらに,この標準が,青森県むつ市に建設が予定されている国内初の使用済燃料中間貯蔵施設に対する“使用済燃料の貯蔵の事業の許可”及び“設計及び工事の方法の認可”の審査において有効に用いられるよう,規定内容の充実,最新知見の取入れなど2010年,2021年に改定しました。また,使用済燃料の発生量の低減及び燃料の効率的な運用を目的として,原子燃料の高燃焼度化が進められています。この背景を受け,沸騰水型原子炉での発電に用いられた燃焼度55 000 MWd/tまでの使用済9×9燃料に対し,乾式貯蔵模擬条件における燃料被覆管の健全性を評価する試験が実施されました。今回の改定では,この試験で得られたデータに基づき,乾式貯蔵ができる使用済燃料の燃焼度制限を拡張しました。本改定版が,乾式貯蔵対象となる使用済燃料の条件設定,並びに金属キャスクの安全設計及びその検査などに有効に用いられることが期待されます。

 この標準は,“使用済燃料中間貯蔵施設用金属キャスクの安全設計及び検査基準:2021”を,上記の許認可審査においてより有効に利用できるよう,日本原子力学会が標準委員会原子燃料サイクル専門部会リサイクル燃料貯蔵分科会,同専門部会及び同委員会での審議を経て改定したものです。

 この標準の対象とする金属キャスクは,使用済燃料中間貯蔵施設での使用済燃料の静置・貯蔵だけでなく,原子力発電所からの輸送,及び使用済燃料中間貯蔵施設からの輸送に一貫して使用するものです。したがって,この標準では貯蔵及び輸送上の基本的安全機能及び構造上の設計要求,並びに各過程での検査項目及び検査方法等を規定します。

 また,この標準には,事業者の責任,発電所内における先行貯蔵,部材の長期健全性の確認についても規定しています。

 

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所在地:〒105-0004東京都港区新橋2-3-7 新橋第二中ビル3F
E-mail:sc[a]aesj.or.jp  ←[a]を@に置き換えてください
Tel:03-3508-1263  Fax:03-3581-6128

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標準案の閲覧

標準原案(SC-PUB136 PDF 12MB)