理事会だより
「2023年秋の大会」 開催実施報告
1.実施概要2023年9月6日から8日にかけて、名古屋大学東山キャンパスにおいて、2023年秋の大会を、1400名以上の参加者を得て成功裡に開催できました。コロナ禍に晒されたこの間、年会大会は2020年から4回のオンライン開催を経てから、昨年にはウィズコロナの政府方針や種々の状況を勘案し、茨城大学日立キャンパスでの対面開催を決定し実施してみて、あらためて対面の良さを感じました。この時の参加者数は2019年以前にはまだ及ばない状況でしたが、今回は5月にコロナが第五類の感染症分類に変更されたこともあってか、2019年以前の参加者数に戻りました。残念ながら、従来型の懇親会は今回も中止しましたが、見学会は現地委員会や中部支部はじめ多くの皆さんの努力もあって、再開することができました。一方で、現地委員会企画として、学生連絡会ポスターセッションとダイバーシティ推進委員会ポスターセッションを同じ会場の隣接区画でほぼ同時刻に開催し、参加者同士で懇談可能なスペース(情報交流会)を確保するなど、新たな取り組みを実施しました。さらに、企業展示ブースを最も人が集まる総受付への導線に沿って配置したことなど、世代や所属を超えて参加者間の交流がより一層深まるよう計画しました。
2.大会後の参加者アンケートでの意見の概要
今回は、390名の方々からアンケートにご回答いただきました(内、今回が初めての参加者からのご回答が約90名分ございました)。本大会に関して多くのご意見をいただきましたが、全体的に、『交通の便がよく、会場も綺麗で、スムーズな進行のもと有意義な議論や情報収集ができた』といった、良好な評価をいただきました。
また、今回及び今後の大会運営に関し、以下のような特徴的なご意見をいただきました。
- 今大会の企画セッション(特に2日目)の会場が、複数部会の合同企画や最近話題の企画などで参加希望が集中したため、相対的に狭く、多くの立ち見が出ていたことから改善してほしい。
- QRコードでの受付は、簡単、迅速で、混雑が解消され効率的である。
- 開催地については、「交通の便や会場および宿泊施設へのアクセスが良いところ」を希望する。
この他にも今後のオンライン開催時のイベントアイデアとして、ウェビナー(講演会、海外講師、全員参加のプレナリー企画)の充実、オンライン施設見学会の実施、アバターベースのポスター発表や企業展示ブース(時間にとらわれないチャット機能によるQ&A)の実施、全体的なアーカイブ化により一定期間多くの発表を聴講可能にしてはどうかなど、多くの建設的なご意見をいただきました。これらは、今後の年会・大会の開催・運営に、鋭意参考にさせていただきます。
3.終わりに
本大会が、コロナ前の水準である1400名以上の参加者を得て成功裡に対面開催することができたのは、現地委員会委員長の山本先生はじめ現地委員の皆様(アルバイトの方々含む)のご尽力の賜物であったこと、また、学会事務局やプログラム編成に携わった皆様、特別講演、企画セッション、ポスターセッション、見学会、企業展示などの準備や実施に協力いただいた多くの皆様のご支援によるものであったことを記すとともに、ここに改めて感謝申し上げます。
なお、今後の対面開催の継続に関して多くの期待を寄せていただきました。2024年春の年会は近畿大学で、2024年秋の大会は東北大学で開催予定ですが、2025年春の年会以降の開催につきましては、学会誌10月号の理事会だよりに掲載しましたように『春はオンライン開催、秋は対面開催』という方針を部会等運営委員会で議論決定し、支部協議委員会での確認を経て、理事会(2023.6)で承認されております。従いまして、当面その方針で実施しますが、前述のアンケートなど今後とも皆様からお寄せいただくご意見を踏まえ、支部協議委員会とも共有しながら、より良い年会大会開催に向け見直してまいります。
部会等運営委員長(量子科学技術研究開発機構) 林 巧