日韓原子力学生・若手研究者交流小委員会
日本原子力学会では1990年代から日韓交流が行われていましたが、2000年を過ぎてから、年会・大会で相互に日韓企画セッションを開くなど、部会レベルで研究者間の交流が活発になってきました。一方、各大学や原子力機構などでは、従前から留学生や韓国の研究者との個別のつながりがありました。また、部会によっては、日韓 / 東アジアを念頭にした国際的シンポジウムを開く研究者交流も行われるようになってきました。これらには、韓国原子力学会の充実を背景にした日韓の交流機運の高まりがありました。
このような研究者間交流の状況を受けて企画委員会などで、新たに学生・若手の交流を促進する方向性 (2004年) が打ち出されました。これについては韓国側の要望もあり日韓の原子力学会の間に協定が結ばれ、2005年から学生・若手のサマースクール / セミナー事業が発足しました。これは、若い時期の交流が、国際的立場の中での次世代の日韓の協力・共同歩調に役立つだろうという認識に立っています。もちろん若手の交流事業では、付随的に、それ世話する立場の教員・研究者も交流も必然的に進みます。また、開催してみると、韓国の学生が日本に来たがっていて来日を楽しみにしていることがよく分かります。
日韓の学生・若手の交流協定では、相互に、ホスト国は相手国学生・若手の国内滞在費を無料にすることになっています。日本側では原子力学会の国際協力推基金から補助金がでることになっていますが、開催関係者のある程度の自助努力も必要です。
開催には、現状では、概ね次の2通りがあります。
- 部会または部会グループベースでサマースクールを開催
- 国際的シンポジウム等に併設して学生セミナーを開催 (韓国学生・若手の参加増)
ただ、学生・若手交流事業も発足して時間が経つにつれて、関心をもつ部会グループが固定的する傾向もはっきりしてきました。最近では、開催のない年も珍しくないようになりつつあります。国際化は先々の日本の影響力保持や発展に資することになります。各部会 / 部会グループにおかれましては、日韓学生・若手交流へ積極的に取り組まれることを要望します。