一般社団法人 日本原子力学会 Atomic Energy Society of Japan

会員専用サイト

定款・行動指針・倫理規程

定款

一般社団法人日本原子力学会定款


行動指針

2022年3月25日 理事会

日本原子力学会は、東京電力福島第一原子力発電所事故を踏まえ2013年度総会において定款を改定し、本会として取り組む行動指針を以下のとおり定めました(2014年5月28日 理事会)。また、2021年11月-2022年1月の理事会および企画委員会において、当指針の学会内への浸透および定着を一層図ることが重要であることを確認しております。今後もD&I(Diversity and Inclusion)の観点を含め、学会の在り方について議論を深めてまいります。

  1. 信頼醸成への貢献
    • 弛まず安全性の向上を追求する。
    • より高い倫理観を醸成する。
    • 公平公正を旨とし、透明性を維持する。
    • 国民・地域社会から信頼される技術情報源となるよう努める。
  2. 社会に役立つ原子力技術の追求
    • 広く国内外の知見・経験に学び、学術および技術の向上を主導する。
    • 研究開発成果の活用と普及を進め、地球環境の保全、人類社会の持続的発展に寄与する。
    • 次世代の研究者・技術者を育成・支援し、技術の継承を図る。
  3. 国際的な活動
    • 原子力平和利用の豊富な実績と、原子力事故の当事国となった経験に基づき、世界の原子力技術とその安全性の向上に貢献する。
    • 我が国の原子力平和利用と核セキュリティに対する国際的信頼の向上に努める。

以上

(参考)
上記の行動指針は、予め改定案を公表し、2014 年 3 月~4 月の間、会員の皆様のご意見を募集し、寄せられたご意見を一つずつ反映の要否を検討して最終改定案に纏め、同年 5 月 28 日の理事会にて最終決定したものです。貴重なご意見を頂戴しました会員の皆様に感謝申し上げます。(2013年度企画委員長)


倫理規程(前文・憲章)

2021年5月27日 理事会

日本原子力学会倫理規程は,日本原子力学会会員が,研究,開発,利用,教育等のさまざまな活動を実施するにあたり,会員一人ひとりが持つべき心構えと言行の規範を書き示したものである。会員は,原子力の平和利用と安全確保の重要性を認識し,その業務に携わることに誇りと使命感を持ち,その責務を果たすため,常に本規程を自分の言葉に置きなおし,自ら考え,自律ある行動をとる。

現代は,人類の生存の質の向上と地球環境の保全が課題となっており,さまざまな技術が開発され進歩している。しかし,どのような技術にも必ず正の側面と負の側面が存在している。会員は,自らの携わる技術が,正の側面によってより社会貢献するために,東京電力福島第一原子力発電所事故が長期にわたって環境や社会に負の影響をもたらしていることや,廃棄物,核セキュリティ等の問題があることを絶えず思い起こし,技術だけでは解決できない問題があることも強く認識する。もって常に現状に慢心せず,広く学ぶ姿勢と俯瞰的な視野を持ち,チャレンジ精神と不断の努力をもって,より高い安全性を追求し,豊かで安心できる社会の実現に向けて,積極的に行動する。

本規程は,日本原子力学会の個人および組織の会員を対象としているが,原子力の平和利用と安全確保のために,本規程がより多くの原子力関係者に共有され,本規程に則った行動がとられることが必要である。このため,我々会員は,本規程の精神を理解し,原子力に関わるすべての個人および組織が本規程に示した精神と行動規範を実践できることを目指し率先垂範する。さらに,日本原子力学会自身も,会員の支援を通じて使命を果たす。

憲章

1. 行動原理
会員は,人類の生存の質の向上および地球環境の保全に貢献することを責務と認識し,行動する。

2. 公衆優先原則・持続性原則
会員は,公衆の安全をすべてに優先させて原子力および放射線の平和利用の発展に積極的に取り組む。

3. 真実性原則
会員は,最新の知見を積極的に追究するとともに,常に事実を尊重し,自らの意思をもって判断し行動する。

4. 誠実性原則・正直性原則
会員は,法令や社会の規範を遵守し,自らの業務を誠実に遂行してその責務を果たすとともに,社会からの負託と社会に対する説明責任を強く自覚して,社会の信頼を得るように努める。

5. 専門職原則
会員は,原子力の専門家として誇りを持ち,携わる技術の影響を深く認識して研鑽に励む。また,その成果を積極的に社会に発信し,かつ交流して技術の発展に努めるとともに,人材の育成と活性化に取り組む。

6. 有能性原則
会員は,原子力が総合的な技術を要することを常に意識し,自らの専門能力に対してその限界を謙虚に認識するとともに,自らの専門分野以外の分野についても理解を深め,常に協調の精神で臨む。

7. 組織文化の醸成
会員は,所属する組織の個人が本規程を尊重して行動できる組織文化の醸成に取り組む。

倫理規程の全体については倫理委員会のページをご覧ください