日本原子力学会における国際標準化活動について
ISOは、国際標準化機構(International Organization for Standardization)といい、独立した非政府の国際機関で1947年に設立されました。その目的は、国家間の製品やサービスの交換を助けるために、標準化活動の発展を促進すること及び知的、科学的、技術的及び経済的活動における国家間協力を発展させることです。会員は、各国の国家標準化機関(1国1機関)から成り、現在、170か国が加盟しています。日本は、1952年に日本産業標準調査会(JISC)が加盟しています。ISOでは、電気及び電子技術分野を除くほとんどすべての産業分野から食品安全、農業、健康管理に至るまで、25,200を超える国際規格及び関連文書を発行しています。
日本原子力学会は、JISCよりTC85及びTC85/SC5の国内審議団体の引受けの承認を受け、これに基づきISO/TC85及びTC85/SC5の各国内審議委員会の事務局に係る業務を行っております。
・TC85(原子力 : Nuclear energy, nuclear technologies, and radiological protection)
業務範囲:原子力の平和利用の分野と、全種類の線源に対する放射線防護の分野における標準化
TC85は、現在、26か国が参加しており(この他、21か国がオブザーバーとして参加)、日本は、投票権を持つPメンバーとして積極的に参加しています。(幹事国:フランス)TC85には、以下の三つのワーキンググループ(WG)があり、それぞれの分野においてISO規格の作成等の国際標準化活動を行っています。
WG1 用語(Terminology)
WG3 放射線加工(Dosimetry for radiation processing)
WG4 品質保証(Management systems and conformity assessment)
・TC85/SC5(原子力施設関連技術 : Nuclear installations, processes and technologies)
業務範囲:TC85/SC5は、現在、22か国が参加しており(この他、9か国がオブザーバーとして参加)、日本は、投票権を持つPメンバーとして積極的に参加しています。(幹事国:イギリス)TC85/SC5には、以下の五つのWGがあり、それぞれの分野においてISO規格の作成等の国際標準化活動を行っています。
WG1 分析手法(Analytical methodology in the nuclear fuel cycle)
WG4 輸送(Transportation of radioactive material)
WG5 廃棄物測定・管理(Characterisation and waste management)
WG8 臨界安全(Nuclear criticality safety)
WG13 廃止措置:除染、解体及び浄化(Decommissioning:decontamination, dismantling and remediation)
以上
外部リンク: 日本産業標準調査会(JISC)
: ISO/TC85