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- ISBN : 978-4-89047-402-8
- 担当部会 : 原子燃料サイクル専門部会 LLW埋設後管理分科会
- 版型頁数 : A4/233
- 発行年 : 2018/8/8
- ISBN : 978-4-89047-402-8
- 担当部会 : 原子燃料サイクル専門部会 LLW埋設後管理分科会
- 版型頁数 : A4/233
- 発行年 : 2018/8/8
内容紹介
<まえがきより>
我が国の低レベル放射性廃棄物のうち,主に原⼦⼒発電所の運転に伴って発⽣する放射能レベルが⽐較的低い廃棄物については,ピット処分施設の操業が1992年に開始され,現在も継続されています。また,発電⽤原⼦炉施設の廃⽌措置などによって発⽣する放射能レベルが極めて低い廃棄物は,トレンチ処分施設に埋設処分することができ,その先⾏事例として,旧⽇本原⼦⼒研究所の動⼒試験炉(JPDR)の解体コンクリート廃棄物の埋設処分があり,これは1996年3⽉に操業が終了し,既に覆⼟の施⼯が実施され,現在は保全段階に⼊っています。また,商業運転を終えて廃⽌措置を実施中の原⼦⼒発電所において,廃⽌措置に伴って発⽣する放射能レベルが極めて低い廃棄物を対象とする埋設処分の事業許可申請を既に⾏っている事業者もあり,トレンチ処分施設の必要性は⾼まってきているといえます。ピット処分とトレンチ処分は総称して浅地中処分と呼ばれ,廃棄物を埋設設備あるいはトレンチに定置する操業が終了した後は,これらの施設の埋戻し(この標準では“覆⼟の施⼯”といいます)を⾏い,⼀定の期間は施設の管理を継続することが法令で義務付けられています。
この浅地中処分に関する法令については,2011年3⽉の東京電⼒福島第⼀原⼦⼒発電所の事故を契機とする原⼦⼒施設全般の法令改正の⼀環として,2013年12⽉にピット処分及びトレンチ処分を対象とする「第⼆種廃棄物埋設施設の位置,構造及び設備の基準に関する規則」が制定されるとともに,2014年6⽉には,“核燃料物質⼜は核燃料物質によって汚染された物の第⼆種廃棄物埋設の事業に関する規則”も改正され,新たな規制基準が定められています。
⼀般社団法⼈⽇本原⼦⼒学会では,低レベル放射性廃棄物の埋設施設の埋戻しとその後の施設の管理⽅法を規定する標準として,2011年2⽉に“低レベル放射性廃棄物の埋設地に係る埋戻し⽅法及び施設の管理⽅法:2010”を発⾏していますが,前述の法令の改正に伴い,学会標準を改正する必要が⽣じていますので,5年ごとの標準改定時期に合わせて,この標準のピット処分とトレンチ処分に係る部分の改定を⾏うことを決め,2014年以降,LLW埋設後管理分科会,原⼦燃料サイクル専⾨部会,標準委員会での審議を経て,改定標準の策定を進めてきました。
なお,旧標準では,廃炉に伴って発⽣する放射能レベルが⽐較的⾼い廃棄物を埋設処分する余裕深度処分の埋戻し⽅法と施設の管理⽅法についても規定していましたが,これらの廃棄物の処分に関しては,2015年1⽉から原⼦⼒規制庁の“廃炉等に伴う放射性廃棄物の規制に関する検討チーム”において,新規制基準の検討が⾏われているところですので,その制定を待つこととして,改定対象から除外しています。
このような背景を踏まえ⼀般社団法⼈⽇本原⼦⼒学会は,標準の改定版として“低レベル放射性廃棄物の埋設地に係る覆⼟の施⼯⽅法及び施設の管理⽅法:2016-ピット処分及びトレンチ処分編-”を発⾏しました。
この標準は,ピット処分とトレンチ処分の⼆つの処分⽅法ごとに埋設段階及び保全段階(管理期間内)において求められる廃棄物埋設地の管理における安全確保及びその確認に資することを⽬的に,段階管理による安全確保の⽅策,覆⼟の施⼯⽅法,保安のために講ずべき措置(監視,埋設地の保全,定期的な評価等)及び記録などを規定しています。