販売価格(税込)
会員の方は"会員価格"を選択してください
登録情報
- ISBN : 0
- 版型頁数 : B5/73
- 発行年 : 2016
- 編 : 倫理委員会
- 重量(g) : 230
登録情報
- ISBN : 0
- 版型頁数 : B5/73
- 発行年 : 2016
- 編 : 倫理委員会
- 重量(g) : 230
内容紹介
本事例集は、2011年3月11日に発生した東日本大震災における原子力発電所に係わる活動を事例として、今後遭遇するかもしれない事象に対してどのように向かい合ったらよいのか、今、備えておくべきことは何なのかを倫理的側面から考える教材として作成したものである。
各事例は事故調査委員会報告書等から選出している。各事例の行動は、東日本大震災前の備えと震災後の行動とに分けることができる。その際、原子力安全の達成という目的に対して、前項「原子力安全委おける倫理の意義」で述べた3つの視点から検討すると論点が見出しやすいと思われる。
事例1-3は東日本大震災にて発生した事象が進展している正に緊急時の対応を題材にし、事例4-6は重大災害を想定し施設等の対策を事前に行った事例を題材にしている。各事例において、注目すべき行動や判断、また、そこに至った要因を抜き出し、今後もさらに過酷な状況に陥っても同様の行動や判断が確実にできるようにするために、必要なことは何なのかということを検討しながら読み進めていただきたい。
「倫理規程」は原則として、平常時の心得をベースに記載しているが、緊急時においても必要不可欠であり、緊急事態となった場合でも、この心得を日常で実践していれば対処できるものである。
倫理問題は、ある日突然やってくるものである。そのときに冷静な判断ができなければ技術者としての責務を果たせない可能性があり、結果として大きな災禍にみまわれることも考えられる。そのような観点から今回の事例を通じて、さらに倫理観を向上させることは重要である。事例はいずれも実際に起こったことであり、リアリティをもって読み進んでもらえるものと考える。そうすることで、より効果的に理解が促進されるものと思われる。(本書「事例の活用について」より抜粋)